06-09
2013
言の葉の庭 感想
ということで、新海誠監督の新作、言の葉の庭見てきました!
アニメ研究家でもなんでもないので、
ひとりアニメファンとして、感じたことをまとめます!
結論から言うと、「秒速以前の作風である、彼らしい青臭い男女の仲を描いた作品」って感じですかね
前日に「星を追う子ども」を見て絶望した直後だったこともあったので、楽しめました!
◆前置き 新海誠とは?
2002年に完全自主制作アニメ「ほしのこえ」で第1回東京国際アニメフェアで優秀賞を受賞したほか、いろいろな賞を受賞し、一躍有名になりました
彼がここまで取り上げられたのは、作品のクオリティが素晴らしかったことはもちろんですが、
「一人で全部作った」というインディーズ魂の塊みたいな事実も大きかったんじゃないかと
アニメの現場で、沢山の人や資料に埋もれながらキャリアを積んできたわけではなく、
自室のPCで黙々と作品を作り上げたような人なので、
一般的なアニメの制作技法とは異なる作風に仕上がっています
そしてそれが、新海作品の個性にもなっています
あるブログで読んだのですが、
静止せず、左から右へとゆっくりと動くカメラワークだとか、画面の中心に人物を配置しないレイアウトだとかが特徴として挙げられていました
僕自身、そこまで的確には分からんけど、確かに新海作品は他作品とは異なった、ちょっと異色な感じはしますね
◆背景美術/色彩設定/プロップデザイン
相変わらず、リアルよりも綺麗な美術に圧倒されました!
デカイスクリーンで見るとまた格別だね!
ただ、背景の枚数が少なかった印象があります
同じ場所を同じ視点で映すカット(つまり、美術の使い回し)が多かったですね
「限られた予算を作画部門に割り振りたい」という監督の意向が反映されてのことでしょうか
前々作までは、超写実的な背景美術とアニメアニメした登場人物の調和がとれていなかったのですが、(というか、この浮いたキャラクターが個性にもなっていましたが)
本作では、結構調和がとれていたような気がします
これは、色彩設定が非常に細やかになされていたからと思います(下記URL参照)
解説:「言の葉の庭」におけるセルの塗り分け表現

光を意識して細やかに色合いを調節しているからこそ、キャラクターが背景になじんだんでしょうね
ここまでの緻密な作業ができるのは、多くのスタッフ関係者で製作する体制にシフトしたからだと言えます
(大人数制にシフトチェンジした「星を追う子ども」では調和が取れていましたし、それまでの粗さがなかったと思います)
ヒロインのねーちゃんが金麦を愛飲していて、金麦のインパクトがすごく強いですw
監督曰く、できるだけリアルに描きたいから、小物も背景も実物のモノを使いたかったそうです
あと、作中で大成建設の看板広告が出てきたときには、「大成建設とはまだ仲良しなんだな」と思いましたねww
(新海監督は、大成建設のCMを作っています)
◆脚本
秒速以前とは違い、気取ったモノローグは少な目でした
タカオとユキノの微妙な距離感と、誰も来ない新宿御苑の一角で語らう姿は逢瀬のようです
起承転結の「起承」の部分は、非常に良かったのですが、「転」の部分がちょっと強引な印象でした
最後のクライマックスの絶叫独白シーンでは、キャラクターの想いがこっちまで伝わってこなくて
ちょっと一歩引いたところから見ていました
なんつーのかな、話自体はいいんだけど、視聴後の余韻がないというか
50分弱の短い尺で全てを描ききらなきゃいけないため、駆け足になってしまうのも仕方ないとは思いますが少し残念でもあります
◆おまけ
・原画に細田直人さんの名前が!これまでの新海作品に携わってきた人で、今でも仲良し?みたいです。
・協力に「野村不動産」があったけど、ユキノねーさんの住んでるマンションってまさかPROUD?だとしたら、ユキノねーさんちは金持ちかー?
・上映終了後、ジブリの最新作「風立ちぬ」の予告映像が!ぶっちゃけここで一番興奮しましたwwwパヤオの飛行機!楽しみ過ぎる!!!!!
久々に新海ワールドに浸れてとても満足です!
前作ではファンタジーに挑戦して、とても残念な仕上がりになってしまいましたが
その影響かどうか、「言の葉の庭」では現実世界を投影したような写実的な作風に立ち戻っています
次作ではどんな作品を出してくれるのか?
写実的なストーリーか?ファンタジーか?セカイ系SFか?はたまた未踏の新ジャンルか?
今後も新海監督の動向に注目です!
アニメ研究家でもなんでもないので、
ひとりアニメファンとして、感じたことをまとめます!
結論から言うと、「秒速以前の作風である、彼らしい青臭い男女の仲を描いた作品」って感じですかね
前日に「星を追う子ども」を見て絶望した直後だったこともあったので、楽しめました!
◆前置き 新海誠とは?
2002年に完全自主制作アニメ「ほしのこえ」で第1回東京国際アニメフェアで優秀賞を受賞したほか、いろいろな賞を受賞し、一躍有名になりました
彼がここまで取り上げられたのは、作品のクオリティが素晴らしかったことはもちろんですが、
「一人で全部作った」というインディーズ魂の塊みたいな事実も大きかったんじゃないかと
アニメの現場で、沢山の人や資料に埋もれながらキャリアを積んできたわけではなく、
自室のPCで黙々と作品を作り上げたような人なので、
一般的なアニメの制作技法とは異なる作風に仕上がっています
そしてそれが、新海作品の個性にもなっています
あるブログで読んだのですが、
静止せず、左から右へとゆっくりと動くカメラワークだとか、画面の中心に人物を配置しないレイアウトだとかが特徴として挙げられていました
僕自身、そこまで的確には分からんけど、確かに新海作品は他作品とは異なった、ちょっと異色な感じはしますね
◆背景美術/色彩設定/プロップデザイン
相変わらず、リアルよりも綺麗な美術に圧倒されました!
デカイスクリーンで見るとまた格別だね!
ただ、背景の枚数が少なかった印象があります
同じ場所を同じ視点で映すカット(つまり、美術の使い回し)が多かったですね
「限られた予算を作画部門に割り振りたい」という監督の意向が反映されてのことでしょうか
前々作までは、超写実的な背景美術とアニメアニメした登場人物の調和がとれていなかったのですが、(というか、この浮いたキャラクターが個性にもなっていましたが)
本作では、結構調和がとれていたような気がします
これは、色彩設定が非常に細やかになされていたからと思います(下記URL参照)
解説:「言の葉の庭」におけるセルの塗り分け表現

光を意識して細やかに色合いを調節しているからこそ、キャラクターが背景になじんだんでしょうね
ここまでの緻密な作業ができるのは、多くのスタッフ関係者で製作する体制にシフトしたからだと言えます
(大人数制にシフトチェンジした「星を追う子ども」では調和が取れていましたし、それまでの粗さがなかったと思います)
ヒロインのねーちゃんが金麦を愛飲していて、金麦のインパクトがすごく強いですw
監督曰く、できるだけリアルに描きたいから、小物も背景も実物のモノを使いたかったそうです
あと、作中で大成建設の看板広告が出てきたときには、「大成建設とはまだ仲良しなんだな」と思いましたねww
(新海監督は、大成建設のCMを作っています)
◆脚本
秒速以前とは違い、気取ったモノローグは少な目でした
タカオとユキノの微妙な距離感と、誰も来ない新宿御苑の一角で語らう姿は逢瀬のようです
起承転結の「起承」の部分は、非常に良かったのですが、「転」の部分がちょっと強引な印象でした
最後のクライマックスの絶叫独白シーンでは、キャラクターの想いがこっちまで伝わってこなくて
ちょっと一歩引いたところから見ていました
なんつーのかな、話自体はいいんだけど、視聴後の余韻がないというか
50分弱の短い尺で全てを描ききらなきゃいけないため、駆け足になってしまうのも仕方ないとは思いますが少し残念でもあります
◆おまけ
・原画に細田直人さんの名前が!これまでの新海作品に携わってきた人で、今でも仲良し?みたいです。
・協力に「野村不動産」があったけど、ユキノねーさんの住んでるマンションってまさかPROUD?だとしたら、ユキノねーさんちは金持ちかー?
・上映終了後、ジブリの最新作「風立ちぬ」の予告映像が!ぶっちゃけここで一番興奮しましたwwwパヤオの飛行機!楽しみ過ぎる!!!!!
久々に新海ワールドに浸れてとても満足です!
前作ではファンタジーに挑戦して、とても残念な仕上がりになってしまいましたが
その影響かどうか、「言の葉の庭」では現実世界を投影したような写実的な作風に立ち戻っています
次作ではどんな作品を出してくれるのか?
写実的なストーリーか?ファンタジーか?セカイ系SFか?はたまた未踏の新ジャンルか?
今後も新海監督の動向に注目です!
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